賃貸物件の老朽化は要注意!チェックする箇所とポイントについて解説!

賃貸管理について

私たちが住んでいる建物は、年数が経過していくにつれどんどん劣化していくものです。
賃貸物件の劣化は、美観を損なうほか、機能的な劣化にも直結します。

ここでは、賃貸物件の劣化を発見する方法について説明いたします。
管理会社社員が賃貸物件を巡回するときも利用している必見マニュアルです。

また、急な修繕が必要になった場合の資金調達方法もお教えいたします。

ぜひ最後までお読みください。

賃貸物件が劣化することのデメリット


賃貸物件が劣化することによって、どのようなデメリットが発生するのでしょうか?
考えられるデメリットについて、解説いたします。

雨漏りが発生する

屋根や外壁トラブルで最も多いものは、雨漏りの発生です。
雨漏りは豪雨や台風の際に急遽発生することが多く、事前の察知が非常に困難な症状といえます。

雨漏りが発生すると、以下のようなクレームに発展することが考えられます。

室内の補修が必要になる

室内に浸水することにより、クロスや床材の補修作業が必要になります。
入居中のお部屋で発生した場合は、家具や家財を移動させながらとなりますので、費用と時間が余分にかかることがデメリットです。

なお、賃貸物件で外壁の劣化により雨漏りが発生したことによる室内の補修費用は、全額がオーナーの費用負担となります。

家具や家財の補償が求められる

雨漏りにより入居者の家具や家財に損害が発生した場合は、罹災した家具や家財に対しても補償が必要です。

この場合の補償費用についても、原因が雨漏りである場合、全額が所有者の負担となります。

雨漏りで使用できない箇所について家賃が減額される

例えば、2LDKのマンションの1室で雨漏りが発生し、2LDKのうち1室が利用できなくなったケースを想像してください。

この場合、利用できなくなった1室分については、入居者は利用ができるようになるまで、家賃を支払う義務が免除されます。

改正民法611条より、以下参考事例です。
出典:全日本不動産協会「賃貸物件の修繕不備を理由とする減額請求」より


建物の劣化とは?


建物は年数が経過していくにつれ劣化が進んでいきます。
経年劣化は止めることができません。

だからといって劣化している建物を放置しておくと、様々な問題が引き起こされます。
賃貸物件として活用している戸建てやマンションを綺麗で健全な状態を維持するためには、定期的なメンテナンスが必要です。

具体的に箇所ごとにチェックするポイントをみていきましょう。

外壁

建物の外壁でチェックするところは大きく2点あります。

1点目はひび割れのチェックです。
建物の外壁をチェックしてひび割れがないかどうかを確認してみましょう。
そのとき、髪の毛のような細いひび割れが発生している程度であれば、深刻な劣化にはなっていません。
しかし、ひび割れの幅が0.3mm深さ0.5mm以上となれば注意が必要です。

2点目は手で触ってみてのチェックです。
外壁を手でなぞってみてください。
なぞった手に黒板のチョークを触ったような痕がついた場合は、要注意です。
チョーキングといい、既に外壁の塗料が防水性を失っている状況といえます。

そもそも建物は、紫外線を常に浴びており、また雨風にさらされ続けているため、ダメージを受けやすい環境です。
また、日当たりや風通しが悪い場所では家の外壁にカビやコケが生えてきます。
そうすると、建物の美観も損なわれ、賃借人や入居希望者からの印象が悪くなることは明白です。

言わずもがなですが、外壁の一部やタイルが割れているなどは論外です。
既に建物外壁より内側に浸水していることは明白ですので、早急な対応が必要になるでしょう。

鉄部

建物の共用部分には鉄が使われている部分があります。
手すりやパイプスペースなどがその代表例です。

鉄は錆には弱いという欠点があります。
防錆材は塗装されているものの雨風により剥げてくると水や空気中の酸素に触れ、酸化することが錆の原因です。

鉄部の錆は、見た目を損ねるほか、触ってけがをするなどの危険性も孕んでいます。
また、手すりの錆などは、建物本体との接着状況の悪化も懸念材料です。

屋上・屋根

屋上・屋根は最も劣化が進みやすい箇所です。
というのも、常日頃から雨風にさらされ続け、紫外線も多く浴びているからです。
部屋の中に水が入ってくるのを防ぐという大事な役割をしていますが、年数が経つと屋上に貼ってある防水シート等の効力も薄れていきます。

屋上や屋根では、排水口をまずチェックしてみましょう。
排水口にコケが発生したり、落ち葉などで一部でも塞がっている場合は要注意です。

排水口が詰まっている場合は、排水がスムーズにされないことが懸念されます。
最悪の場合は、一定以上の雨が降ったときに屋上がプールになることも。

次に屋上の床面をチェックしましょう。
床面に切れ目はないか、浮きが発生していないかをよく確認してください。
シート防水の場合は、空気が入ったような膨れがないかも重要なポイントです。
膨れが発生しているときは、劣化がかなり進んでいるサインですので、早急な補修が必要ということがいえます。

建物の老朽化に伴う問題の解決策


賃貸物件として利用している建物の劣化が顕著になると、様々なデメリットが発生します。
しかし、修繕費用が大きくかかることも問題です。

では、老朽化に伴う修繕費用を抑えたり、急な出費にどのように対応すれば良いのでしょか。

保険での対応を考えてみる

経年劣化による破損は、保険で対応することはできません。

しかし、保険の適用範囲は意外と広いものです。
台風一過やゲリラ豪雨などが発生した際に、建物を巡回してみてはどうでしょうか。

金額が少額であっても保険で対応できることがあったりするものです。
このように、建物をこまめに巡回し、適宜保険対応を視野に入れることで、費用を抑えることができます。

また、細かい修繕を都度行うことで、大規模な事故を防ぐ予防的な役割も果たします。

銀行などからの借入を検討する

お手元に資金がない場合は、銀行などからの借入を検討することも必要です。
この場合は、返済額や借入期間などを慎重に判断することが求められます。

分割支払いを管理会社に相談してみる

管理会社に家賃管理を依頼されている場合は、分割での支払いを相談するという手段があります。
管理会社は入居者から集めた家賃を、オーナーにまとめて送金します。
賃貸物件で必要となった経費を、送金する家賃から相殺する形で処理されている方も多いのではないでしょうか。

この送金される家賃から分割で支払うようにすることで、急な出費を分割して支払うことで、資金の枯渇を免れることができます。

金利相当の手数料を求められることもありますが、背に腹は変えられません。

急な修繕に困らないように普段から建物に目を向けよう


建物の劣化が急に発生する、ということはありません。
日々、本当に少しずつ蓄積されていくものです。

また、管理会社から修繕に関する提案がされた場合には、その提案が妥当かどうかを判断することが重要です。
管理会社によっては、建物の築年数だけで強引に修繕工事を行わせようとする会社も残念ながら少なくありません。

外壁や屋根の状況について、写真が添付されているかどうか。
本当に必要な工事であるのかどうか。
漏水によりどのようなリスクが発生するのか。

大規模修繕は数百万円がかかることも少なくありません。
説明を求めたうえで、資金計画を立てて、決定するものです。

定期的に建物をチェックし、状況を把握することから始めてはどうでしょうか。

なお、悠悠ホームでは、建物の築年数は当然考慮したうえで、大規模修繕のご提案および実施を行っています。
資金計画についてもご相談に応じることが可能ですので、お気軽にお申し付けください。



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